株式会社サンエース|水栓金具から美容機器まで対応|組立・検査

ロウ付け部の品質を保証する通水試験

ロウ付け部の品質を保証する通水試験(自社開発システム)

水栓部品のような製品においては、金属部品をロウ付けなどの溶接技術で接合する箇所に高い気密性が求められます。これらの接合部は、外観上は滑らかで一見問題がないように見えることがありますが、実際には微細なピンホールや未接合部が存在する可能性があり、そこから水漏れが発生するリスクが完全には排除できません。

特に、ロウ付けされた部位は「ごく薄い点や線のように見える」程度の外観変化しかない場合も多く、目視による検出が極めて困難です。そのため、圧力が加わる部位では、目に見えない微小な漏れを完成前の段階で確実に検出することが、製品信頼性の確保において重要な品質課題となります。

製品出荷後に水漏れが発生した場合、ユーザーの信頼を損ねるだけでなく、重大なクレームや保証対応コストにも直結するため、こうした接合部に対する精密かつ再現性の高い検査体制の構築が強く求められていました。


ロウ付け部における微細な水漏れリスクを確実に排除し、製品品質を保証するために、株式会社サンエースでは通水試験(耐圧試験)を行うための独自のシステム(専用装置)を自社で開発・製造し、現場に導入しています。

この自社開発システムを用いた試験は、製品の他の部品をすべて組み立てる前の工程で実施されます。特に、ロウ付けによって接合された箇所など、気密性の確保が重要な部位に対して、水に圧力をかけて通水し、漏れの有無を確認します。

試験は、対象製品の構造や仕様に応じて柔軟に対応できるよう設計されており、安定した品質管理を実現しています。これにより、製造工程における早期段階での不良検出が可能となり、後工程への影響を最小限に抑えることに貢献しています。

ロウ付け部の品質を保証する通水試験(自社開発システム)